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【実録】猫の急性膵炎!症状、治療法、費用などまとめ

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我が家の愛猫トントンが急性膵炎にかかり、九死に一生を得ました。
命に関わる恐ろしい病気、膵炎。
今回の症状、治療法、治療期間、費用などまとめてみました。

※2019年5月、トントンの膵炎が再発したので、追記しました。

症状

症状としてはまず嘔吐を繰り返します。
トントンは食欲が旺盛なので吐いても食べたがる傾向にあり、体調の変化がわかりずらいです。
ごはんを食べて1時間後くらいに吐く、というのを1日に3回程繰り返し、元気もないように見えたので病院に連れて行きました。
その日は休診日だったため詳しい検査ができず、点滴のみで一旦帰宅。
翌日もお昼くらいまでは普通にごはんを食べて元気にしていたのですが、お昼を食べた後に吐き、夕方にはぐったりとして全くごはんを食べなくなってしまったため、再び夜に受診。
ここで膵炎と判明しました。

再発時の症状

夜の7時半に食べたご飯を8時半に未消化の状態で吐き、夜の10時に食べたご飯を未明に吐いていました。
朝には執拗にご飯を欲しがるはずのトントンが、翌朝の6時に見ると、お気に入りのマカロンクッションの中でぐったりしていました。
ご飯を出しても、匂いを嗅ぐだけで口をつけようとしません。トントンがご飯を食べないのは非常事態なので、すぐに病院に連れて行きました。

膵炎とは?

膵炎とは文字通り膵臓が炎症を起こす病気です。
膵炎には急性膵炎と慢性膵炎の2種類があります。

急性膵炎

急性膵炎は、膵臓の外に出てから活性化するはずの消化酵素が、膵液の流れが悪くなってり詰まったりして、膵臓の中で活性化して起こる炎症です。
消化酵素が膵臓の中で活性化することで、自分の内臓を溶かしてしまい、適切な処置を行っても亡くなることが多い、とても危険な病気です。
トントンは急性膵炎で、ひどい脱水と、腎不全をおこしかかってました。

慢性膵炎

慢性膵炎は膵臓が長期間かけて破壊され、線維化(硬化)してしまう病気です。
症状が出にくいため、診断がとても難しいようです。

原因

一般的にはストレスや暴飲暴食が原因と言われていますが、膵炎のはっきりとした原因はわからないそうです。
今回考えられるものとしては、

  • ストレス
  • 高脂肪性のフード

が濃厚なのではと推測されます。
赤ちゃんが生まれてからあまり構ってあげられずストレスを感じていたのかな、というのと、今まで食べていたpHコントロールオルファクトリーが高脂肪性のフードなので、これも原因の一つなのではと言われました。
このフードは膀胱炎を発症してから始めたもので、1年程食べていましたが、しっかり量を計り、決まった量のみ食べていました。

前々月の体重チェックで体重が少し増えてきていたので、フードを変えましょうか、という話が出ていた矢先でした。
猫のフードはその時の体調に合わせて定期的な見直しが必要なようです。

再発の原因

再発の原因は、ストレスが大きかったようです。
直近の1年間は、妻が産休+育休でずっとトントンと一緒にいたせいか、大病もなくすごしていました。
毎日3時間おきに規則正しく、ご飯をもらっていたのも大きかったようです。
GWが明けに復帰してから1週間で再発してしまいました。

検査の流れ

まずレントゲン、エコーを撮ってみると、胃の中が未消化のごはんでパンパンになり、胃自体も大きく膨らんでしまっていました。
これは膵炎の影響で、消化酵素が臓器を壊してしまっていた為です。
胃がパンパンで苦しくて吐いてしまうのと、内臓が溶けるような痛みで衰弱してしまうとの事です。これはつらいですね。
膵炎かどうかは、昔は確定診断が難しかったようですが、今は猫膵特異的リパーゼ(Spec fPL)という、検査キットで検査するとすぐわかるようです。

治療の流れ

膵炎にかかると、まずまる二日間絶食となります。ここが勝負です。
膵炎の治療に特効薬はない為、主に抗生剤、吐き止め、胃腸運動改善薬、点滴の投与です。
点滴からは栄養は摂れない為、この絶食期間に体力が持つかどうかが一つのポイントとなります。
幸いトントンは無事に絶食期間を乗り切り、ごはんを食べてどんどん回復してくれたので、膵炎としてはかなり順調な5日間程の入院で退院できました。
先生もすごくラッキーだと言っていたので、これはレアケースなのかもしれません。

退院後の治療

退院してからもしばらくは皮下補液を入れる為の通院が続きました。
退院後最初4日間は毎日通い、その後1日あけて、2日あけて、と徐々に間隔をあけていきます。
抗生剤と胃腸運動改善薬、吐き止めの投与もしばらく続きます。
経過が良ければ抗生剤をカットし、吐き止めをカットし、と段階を踏んでいきます。
胃腸運動改善薬のみ結局1ヶ月程1日2回続けました。
退院後1週間後と1ヶ月後に血液検査をし、なんとか無事に完治に至りました。
血液検査前は12時間の絶食が必要となりますので、前日夜から絶食して病院に連れていく必要があります。
ごはんを食べてしまっているとすぐに検査ができない場合があるので、吐き戻しが続く場合は少しごはんをあげるのをやめて様子をみた方がいいかもしれません。

費用

今回かかった費用は、入院、検査、その後の通院を含め18万くらいでした。今回も保険の有り難みを感じました。
ここにプラス新しいごはん代がかかります。
pHコントロール満腹感サポートは、2キロで5,500円くらいです。
いまのところ病院でしか買えないようです。
1日70g程与えているので、2キロで1ヶ月弱くらいですね。

まとめ

今回は無事に完治できましたが、膵炎は繰り返すそうなので油断ができません。
今後徹底する事は、

  • 決められたフード以外与えない(pHコントロール満腹感サポート)
  • 食事の間隔を必ず2時間以上あける(完全に消化しきってから)
  • 吐いたら2時間はフードを与えない
  • 繰り返し吐くようなら早めに受診

こんな感じです。
猫の吐き戻しは体調のバロメーターですので、毛玉以外を吐いた時は様子をみて早めに受診が良さそうです。